シーライト Scheelite

基本情報

  • 色:黄白色、茶褐色、橙黄色
  • 屈折率: 1.918 ~ 1.937
  • 化学組成: CaWO 4
  • 硬度: 4.5 ~ 5.0
  • 比重: 2.60 ~ 2.65
  • 結晶系: 正方晶系
  • 産出場所: チェコスロバキア、イタリア、スイス、フィンランド、メキシコ、中国他

シーライトは、日本名では灰重石といいます。

正方晶系のメンバーであり、結晶は八面体によく似た両錐体の習性を示すことがよくあります。

このような疑似八面体結晶を形成する他の鉱物には、

ワルダイト、アナターゼ、パウエライトなどがあります。

タングステンの世界的な生産のほとんどは、ウルフラマイトという鉱物ですが、

シーライトもウルフラマイト同様タングステン酸塩鉱物で、

タングステン酸カルシウム鉱物です。

 

シーライトという名は、タングステンの発見者であり、

シーライト中にタングステンが存在することを証明した

スウェーデンの化学者、カール・ヴィルヘルム・シェーレ(K.W. Scheele)

にちなんで名付けられました。

 

出どころ

シーライトは、ほとんどがフィラメントなど、

主要な需要は工業用製品で、

米国に豊富にあり、特にノースカロライナ州で採掘されています。

米国では他にカリフォルニアやネバダ州でも多く採れています。

イングランドのコーンウォールとカンバーランドや南米のボリビア、

ニューサウスウェールズ、ニュージーランド、シベリア、スイス、フランスでも採掘されます。

シーライト原石

 

見どころ

シーライトは青白い蛍光を発することで有名です。

青い蛍光性を発するシーライト

シーライトの色味は白、黄色、茶色、または緑色で、

ガラス質からダイヤモンドような光沢があります。

ほとんどのシーライトは、含有するモリブデンの量に応じて、

青白または白から黄色までの範囲の色で蛍光を発します。

鉱物のモース硬度は 4.5 ~ 5 で比較的やわらかで、

身に着けることには向かないでしょう。