もくじ
基本情報
- 青、青みがかった緑、緑、緑がかった青、緑がかった黄色、オレンジがかった赤、赤、赤-紫または紫-赤、
わずかに紫がかった赤、わずかに黄色がかった緑、強く紫がかった赤、強く黄色がかった緑、
わずかに青みがかった緑、黄緑色、黄緑色または緑黄色、無色、茶色、ピンク - 屈折率:1.624~1.644
- 化学組成: XY 3 Z 6(T 6 O 18)(BO 3)3 V 3 W
- 硬度: 7~7.5
- 比重: 3.06 + 0.20−0.06
- 結晶系: 三方晶系
- 産出場所: ブラジル、東アフリカ、ナイジェリア、マダガスカル、米国他。
トルマリンは、色合いの範囲が広く、
色味においては卓越していることで有名な宝石です。
加えて、ペンダントや指輪に使える丈夫な石でもあります。
トルマリンは、その色を強調するために加熱される場合があります。
日本名を電気石といって、微弱電流を持った側面もあって、
その微妙で微弱な電流によって血流を改善し、
コリや痛みを改善する効果があるともいわれています。
トルマリンにはその色合いによって、様々な商業名が付いています。
クロム(緑)、インディコライト(青)、ルベライト(赤)、
ドラバイト(茶色)、アクロイト(無色)、シベライト(赤紫)などです。
黄色と緑色(クロム以外)のトルマリンは、
イエロー、グリーンが接頭辞として持つトルマリンとなります。
出どころ
ブラジルは、500年近くの間、世界をリードするトルマリンの産地です。
1500年代に、ポルトガルの探検家は、先住民から、
砂金とともに、緑と青のトルマリンを入手しました。
彼らはこれらのカラフルな石がエメラルドとサファイアであると考え、
嬉々として故郷に送り返しました。
そこで宝石にカットされ、王族や裕福な市民のための宝石を作るために使用されました。
このように、トルマリンは1793年まで、トルマリンと認識されていませんでした。
1800年代後半からは、ブラジルのミナスジェライス州のペグマタイト鉱床で
トルマリンの発掘が進み、それ以来、何百万カラットのトルマリンが生産されてきました。
以来、ブラジルからのトルマリンの発掘は、世界の宝石および宝飾品市場にとって、
最も重要な供給源となっています。
一方、米国でも多く採れていて最初の商業用宝石鉱山は、
1821年にメイン州パリの町の近くでトルマリンが発見されたときに始まります。
過去200年間で、かなりの量のピンクとグリーンのトルマリンが、
メイン州の数十の地域産地から生産されてきました。
米国で最も重要なトルマリンの供給源は、南カリフォルニアのトルマリン鉱山でした。
トルマリンは1800年代後半からそこで採掘されてきました。
その価値を累積したドルに換算すると、
トルマリンはカリフォルニアで採掘された最も重要な宝石材料となります。
今日、さまざまな種類のトルマリンの発見は、
アフガニスタン、モザンビーク、ナミビア、ナイジェリア、
パキスタン、タンザニア、米国および他の国々で採掘されています。
見どころ
トルマリンの中で最も有名で高価なのは、パライバトルマリンでしょう。
わたしも何点か1~2カラットほどの重さのパライバトルマリンを扱いました。
その名は、1989年と1990年に、ブラジルのパライバ州と
リオグランデドノルテ州の鉱山のペグマタイトポケットで、
微量の銅から起因する蛍光した明るい青から明るい緑の
エルバイトトルマリンが見つかったことが始まりです。
多くの人が「電気」や「ネオン」などの形容詞でそれらを説明したように、
目が覚めるような蛍光ブルーグリーンは人の目を引き付けます。
しかし、経験上、見た目からもパライバトルマリンとしても、
鑑別結果は別であり、ある程度の銅が含まれてはじめて、
鑑別上の「パライバトルマリン」となります。
鑑別にこだわった場合、そこは注意が必要な点でもあります。
その他には、赤系とくにトルマリンに関しては、
ピンクカラーに人気が根強いです。
続く色合いにはクロムカラーで、単なるグリーンではない深い緑に特徴があります。
その他には、ウォーターメロンカラーとしてその名のようにスイカを割ったような、
ピンクからグリーンへのバイカラーが特徴的な色合いも魅力的です。
このように、トルマリンは本当に色味が豊富で、
好みの色合いのものをトルマリンで統一するコレクションもありでしょう。