アナタースタイトル

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アナタース/アナテース anatase

基本情報

  • ブラウン、淡黄色、赤褐色、藍色、ブラック、薄い緑色、ライラック、灰色またはほぼ無色、黄褐色、または透過光の青
  • 屈折率:2.488~2.561
  • 化学組成:TiO 2
  • 硬度: 5.5〜6.0
  • 比重: 3.79~3.97
  • 結晶系: 正方晶系
  • 産出場所: ブラジル、日本、スイス、パキスタン、ノルウェー他。

日本名は、鋭錐石(えいすいせき)です。

両端が尖った結晶形が特徴的で、一般的な円盤型のUFOにも似た石もあります。

 

1801年にルネ・ジュスト・ハウイによって、

ギリシャ語のανάτασις(「アナタシス」)-「拡張」と名付けられました。

二酸化チタン(TiO 2 )で構成される3つの鉱物の1つで、

他の2つはルチルブルッカイトです。

成分の同じルチルですが、多くの結晶の形があって、

アナタース/アナテースは、その中の一つになります。

 

火成岩や変成岩の静脈、一般的にはデトリタス(生物遺体や生物由来の物質の破片や

微生物の死骸などの有機物の粒子)の鉱床に、

正方晶の対称性を持ってさまざまな色の鮮やかな結晶として見られます。

 

出どころ

アルプスの多くの地域に顕著な鉱脈堆積物が存在します。

ブラジルはミナスジェライス州バイア州ブラズでは、

上記の有機物粒子である漂砂鉱床が一般的です。

多くのアナタース/アナテースはチタン石の風化によって形成されます。

また、ウラルのサナルカ地域でも採掘されます。

ドイツ産アナターセクリスタル

ドイツ産アナタースクリスタル

 

見どころ

硬度が低く脆いために、宝石ルースとして販売されることは少ないですが、

小さなアナタース/アナテースの結晶が水晶についた鉱物は、

よく見られ人気もあります。

パキスタン産アナターセクリスタル

パキスタン産水晶とアナタース

 

アナタースは、宝石ルースとして、

日本ではほとんど売られていませんが、

ヨーロッパでは人気の高い石です。

 

基本的に明度は高くはないピースがほとんどなのですが、

稀にブルーが見えるルースはレアでコレクターアイテムです。